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エネルギー・環境

OpenAI、今後の自社AI拠点で電力費を全額負担 住民と地域ごとの取り決めへ

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ニュースの要点

OpenAIは11月5日、今後同社が所有・運営する米国のAIデータセンターで、使う電力と必要な設備の費用を全額負担する方針を発表しました。計画の早い段階から住民の意見を聞き、水や電力の使用量なども拠点ごとに公表します。

OpenAIの発表で事例に挙がった電力会社ジョージア・パワーの本社ビル(資料写真)。
Atlantacitizen / Wikimedia Commons「Georgia Power Building.jpg」/ CC BY-SA 3.0(表示用に調整)
画像の権利情報

AIを動かすデータセンターが新たに電力を使うと、発電だけでなく送電線や変電所の増強が必要になる場合があります。OpenAIは11月5日、今後同社が所有・運営する米国の拠点について、施設で使う電力と施設へ電力を届けるために必要な設備の費用を負担すると発表しました。

同社は、工事などの大きな支出が始まる前に資金面の保証を用意するとしています。建設が遅れたり、計画を縮小・中止したりした場合に、先に整えた設備の費用が他の電力利用者に及ぶのを防ぐためです。拠点ごとに計画の初期から住民の意見を聞き、稼働後も相談窓口を設けます。

水については拠点ごとの利用計画を作り、水を循環させる冷却方式などを優先します。電力と水の使用量を拠点ごとに公開し、騒音は稼働前と稼働後に毎年、独立した調査結果を公表する方針です。地域の雇用や職業訓練についても毎年報告します。

同時に出した政策案では、電力を大量に使う事業者への費用負担の義務付けや、水・騒音・雇用などの報告、税優遇の条件の公開を提案しました。11月2日の発表が電力不足時に消費を減らす計画を中心にしていたのに対し、今回は事業者が地域と何を取り決め、何を公開するかまで示しています。

発表では、ジョージア州の計画も例に挙げました。電力会社のジョージア・パワーは、電力需要が高まったとき、同拠点への供給を最大100万キロワット減らせる契約を結んでいます。今回の政策案では、こうした調整ができる拠点を電力網につなぎやすくするよう求めています。

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要点

OpenAIは、今後米国で同社が所有・運営する計算施設に向け、電力費用の負担や住民参加などの約束を公表しました。別の文書では業界全体に適用するルールを政府や議会へ提案しています。

施設のために増える電力費用を誰が払うか

AIを動かす計算施設には、使った電気の料金に加え、その施設へ電力を届けるための設備費がかかります。OpenAIは、使用する電気の全額と、自社の施設に必要な電力設備の追加費用を負担すると約束しました。

計画が縮小・中止された場合も、設備の費用がほかの利用者に残らないよう、大きな支出が始まる前に金銭面の保証を用意する方針です。将来の拠点に向けた費用負担の約束として示しています。

住民が計画と稼働後の様子を確かめる

今後OpenAIが所有・運営する各拠点では、地域の希望に合わせた約束をまとめます。計画を変えられる早い段階から住民の意見を聞き、相談窓口を設け、約束の進み具合を毎年公表します。

電気や水の使用量、第三者による騒音調査の結果も公開する方針です。水の使用を抑える冷却方式を優先し、雇用や研修の情報を示すことも含まれます。住民が何を知り、何を相談できるかを具体化した形です。

業界全体へのルールづくりは政策提案

同時に公表した政策案では、ほかの事業者が建てる施設にも共通のルールを設けるよう求めています。電力設備の費用負担や情報公開のほか、自治体が税の優遇を行う場合に条件を公開し、約束を果たさなかった事業者から優遇分を回収できる仕組みなどを挙げています。

こちらは、米国の連邦・州・地方の政策担当者に制度化を求める提案です。OpenAI自身が示した拠点向けの約束とは、実施する主体が異なります。

この記事に出てくる用語を確認する
計算施設
AIの学習や動作に使うコンピューターと、それを支える電力・冷却設備を備えた拠点です。
Community Compact
OpenAIが地域との間でまとめる、施設の運営や地域への投資などに関する約束です。
政策提案
政府や議会などに対し、法律や制度として採用するよう求める案です。
解説の参考資料

本誌の考察

AIを支える町が暮らしの条件を選ぶ

AIの計算施設が建つ町では、電気や水の使い方、そこで働ける仕事が暮らしに関わります。今回の約束で注目したいのは、住民が計画に意見を出し、その後の報告で確かめる機会を設けるとした点です。建設する会社と住民が、同じ情報を見ながら話し合いやすくなります。

例えば将来、子育て中の住民が地域の話し合いに参加し、施設の仕事に応募するための研修と、通っている間の保育を求める場面を想像できます。住民の希望が投資先に反映され、採用までつながれば、地元で新しい仕事に就く道が増えるでしょう。

拠点ごとの約束と実績が読みやすく公開されれば、別の町も自分たちの計画と比べやすくなります。AI施設を迎える地域が、必要な支援を自分たちで選び、その結果まで確かめる。そんな参加の積み重ねが、AIへの投資を地元の暮らしへ結びつけるかもしれません。

参考資料

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