HP、最大128GBメモリのAIノートPC 10月29日から受注
ニュースの要点
日本HPは、NVIDIA RTX Sparkを搭載する16インチのAIノートPCを発表しました。大きなAIモデルや映像制作を手元で扱う用途を想定し、64GBモデルは10月29日に受注を始めます。

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日本HPは10月15日、NVIDIA RTX Sparkを搭載する「HP OmniBook Ultra 16 AI PC」を発表しました。AIをパソコン本体で動かす開発者や、映像・3Dなどを制作するクリエイター向けのノートPCです。64GBメモリと1TB SSDを備えるモデルは、10月29日に受注を始めます。
特徴は、最大128GBのユニファイドメモリと、最大1ペタフロップスのFP4 AI性能を備える構成を用意する点です。ユニファイドメモリはCPUとGPUが共有するメモリで、大きなAIモデルや制作データを扱うために使います。FP4は4ビット浮動小数点の計算形式です。公表された最大1ペタフロップスは、この形式によるAI計算の性能を示しています。
同社は、オープンソースや、モデルの学習済みの重みを公開するオープンウェイトのAIも利用対象に挙げています。手元で動くアシスタント、AIアプリの開発、複数の作業を進めるAIエージェントの検証などを想定しています。製品ページでは、AIの開発環境NVIDIA CUDAや、制作アプリを支えるNVIDIA Studioを利用できると説明しています。
こうした処理を続けるため、冷却にも手を加えました。HPの個人向け製品では初めてというタワーヒンジとトランクアーキテクチャーを採用し、大型ヒートパイプと2基の薄型ファンを組み合わせています。薄い筐体の中でも空気の流れと放熱を確保し、AI開発や映像制作の継続的な負荷に対応する設計としています。
発表によると、画面は16インチの3K有機ELで、暗い部分の表現に関するVESA DisplayHDR True Black 1000認証を取得しています。音響にはスマートアンプで駆動する4基のスピーカーを搭載します。AI計算だけでなく、制作する映像を画面と音で確認する用途も含めた構成です。
発表時点の希望販売価格は、64GBメモリ・1TB SSDのエクストリームプラスモデルが79万6,400円からです。32GB・1TBのエクストリームモデルは59万6,200円から、128GB・2TBのエクストリームプロモデルは129万4,700円からで、いずれも11月以降に受注開始としています。価格は税込みで送料は別です。
このニュースをやさしく解説
要点
大きなAIモデルを手元で動かすために、メモリ、計算性能、冷却を組み合わせたノートPCです。HPは、開発者や映像などを作る人が、自分の仕事に合うAIを試す使い方を想定しています。
手元でAIを動かすための道具
今回のPCは、AIをパソコン本体で動かし、開発や映像・3D制作に使う人に向けた製品です。HPは、AIが学習によって得た「重み」という数値データを公開する、オープンウェイトのAIなどを利用対象に挙げています。作る人がAIを選び、用途に合わせて試すための道具という位置づけです。
想定用途には、手元で動くアシスタントや、複数の作業を進めるAIエージェントの検証もあります。開発環境や制作アプリを支えるNVIDIAのソフトウェアも利用できます。
大きなメモリの役割
メモリは、AIモデルや制作データを処理するときに使う作業場所に当たります。この製品のユニファイドメモリは、計算を担うCPUとGPUが共有する方式です。大きなAIモデルを扱うために、最大128GBを備える構成が用意されます。
選べるメモリ容量は32GB、64GB、128GBです。使いたいAIや制作作業に合わせて容量を選ぶ製品で、構成によって価格と受注開始時期も分かれています。
計算を続けるための冷却
HPが示すAI計算の性能は、FP4という4ビットの数値形式で最大1ペタフロップスです。これは、FP4形式で行うAI計算について発表された最大値です。
AI開発や映像制作では処理が続くため、熱を逃がす設計も重視しています。大型のヒートパイプと2基の薄型ファンを組み合わせ、筐体の構造にも手を加えました。メモリや計算性能と一緒に、仕事を続けるための冷却を整えています。
制作現場で考えられる使い方
例えば、対応するAIと制作アプリを組み合わせられれば、一人で映像を作る人が、素材の整理や候補づくりを手元のAIに頼む使い方が考えられます。本人は候補を見比べ、伝えたい雰囲気に合うものを選びます。AIの動かし方まで自分で工夫できると、作品づくりの手順にも選択肢が増えそうです。
この記事に出てくる用語を確認する
- ユニファイドメモリ
- CPUとGPUが共有して使うメモリです。AIモデルや制作データを処理するための作業場所になります。
- FP4
- 数値を4ビットの浮動小数点形式で表す方法です。今回の最大AI計算性能は、この形式について示されています。
- オープンウェイト
- AIが学習によって得た「重み」と呼ばれる数値データを公開することです。
本誌の考察
持ち運べるAIで、町の制作所を想像する
本誌では、大きなAIモデルを扱うメモリと、処理を続けるための冷却をノートPCにまとめた点に注目しています。HPが想定するAI開発やエージェントの検証は、使う人が仕事の手順まで工夫する用途です。持ち運べる機器の上で、その人に合う制作方法を試せることに意味がありそうです。
ここから、地域の小さな映像制作所の未来を想像してみます。扱いやすい制作アプリと、そのPCで動くAIモデルがそろえば、制作者は自分で整えた道具を持って店を訪ねられます。例えば、パン屋の店主と新商品の紹介映像を考えながら、撮影素材の整理や構成案づくりをAIに頼む場面です。店主が商品のこだわりを話し、制作者が表現を選ぶ。そのやり取りに合わせて候補を試せれば、打ち合わせ自体が制作の時間になっていきます。
さらに、店ごとの素材や表現の好みを整理し、次の制作でも使えるアプリが広がれば、一度の仕事で得た工夫を季節ごとの作品につなげられます。制作者にとっては、地域の店をよく知ることが、AIの使い方を整える材料にもなるでしょう。小さな店も、商品を増やすたびに、その魅力を伝える方法を一緒に考えてもらいやすくなります。
こうした制作を続けられる費用と使いやすさが整う先には、商店街の店ごとに短い番組を作る光景も考えられます。パン屋では新作が生まれた話、修理店では道具を長く使う工夫を、その店らしい映像で届けます。買い物の帰り道に見た一本をきっかけに、いつもの店主との会話が少し増えます。持ち歩くAIの計算機が、町の人の話を作品にする道具になるかもしれません。
参考資料
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